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背部痛

はいぶつう
背部痛

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背中の痛みを引き起こす代表的な疾患は、椎間板へルニア、変形性脊椎症、頸椎(けいつい)の損傷(むち打ち症)など整形外科の領域の疾患が大半です。結石や胆石症、膵臓の疾患や骨粗しょう症なども背中の痛みを引き起こします。
他には、風邪やインフルエンザ、腎盂腎炎(じんうじんえん)、帯状疱疹(帯状ヘルペス)など細菌やウイルスの感染によって背中の筋肉が痛むこともあります。さらに心筋梗塞や狭心症など心臓疾患の発作では、胸に起こる痛みが背中にまで及ぶことがあります。

背部痛の種類

長時間座ってパソコンに向かっていたり、立ちっぱなし、中腰など、無理な姿勢を続けると背中の筋肉が緊張します。そして時間の経過とともに筋肉が疲労し、血行が悪くなって背中にこりや痛みを引き起こします。

過剰な運動や
無理な負担

過度の運動によって筋肉が疲労し、緊張を強いられた背中の筋肉が痛みを引き起こします。また、背中に無理な力がかかるような動作を行うと、急性の背部痛を招くことがあります。

背中の痛みをともなう疾患

椎間板ヘルニア

骨と骨をつなぐ椎間板に亀裂ができて、中の椎間板組織の一部が飛び出し、神経を圧迫することで起こります。首から背中、腰にかけての痛みや足指のしびれや、坐骨神経痛と呼ばれる片側の足の後ろ側の痛みやしびれが代表的な症状です。若い人にも比較的多く、動くと背中から腰、足の激痛とつっぱりなどで動けなくなることもあります。

頸椎捻挫(けいついねんざ・むち打ち症)

クルマの追突やスポーツの激しい衝突などで、首がのけぞり、頸椎が捻挫している状態でむち打ち症とも呼ばれます。首が動かしにくい、首や肩が痛むなどの症状があらわれ、損傷がひどい場合には痛みが治まっても後遺症として、頭痛や吐き気、耳鳴り、倦怠感に悩まされることも少なくありません。

変形性脊椎症

長年の負担によって椎間板が変性し、神経の通り道である背骨の脊柱管が狭くなり、神経を圧迫するために起こります。安静時には症状が軽い場合が多いのですが、歩き続けると下肢のしびれや痛みが生じて動けなくなることもあります。立ち止まって休憩をとると症状が緩和し、歩き出してしばらくすると、また悪化するといった状態を繰り返すのが特徴的です。

骨粗しょう症

骨量が減少して、骨がスカスカの状態で、日常のささいな動きで小さな骨折を起こしやすくなったり、自分の体重が支えきれず圧迫骨折を起こしたりする疾患です。脊椎がもろくなることで脊椎を構成する骨が変形や骨折し、神経を刺激したり、圧迫することで動作のたびに痛みが起こり、立ったり座ったりすることさえできなくなるほど悪化します。

急性腎盂(じんう)腎炎

腎盂や腎の組織が、細菌に感染して起こります。尿中の白血球が増えるために尿のにごりが生じる他、悪寒をともなう高熱、血尿、背中から腰にかけての痛みや吐き気、嘔吐などがあらわれます。さらに、排尿時の痛みや排尿の回数が増えることもあります。女性に多く、妊娠中に多いのも特徴です。

帯状疱疹(帯状ヘルペス)

帯状疱疹は、体の中に潜伏していた水ぼうそうのウイルスが再び活性化して起こります。激しい痛みをともなう小さな水ぶくれが体の片側の胸部の肋間神経に沿ってあらわれます。水ぶくれはお腹や背中にできることもあります。水ぶくれは3週間ほどで治まりますが、帯状疱疹が治っても、背中、胸、顔などに神経痛が残ることがあります。

腎臓結石・尿管結石

シュウ酸や尿酸などの塩類が結晶化して石のように固まり、腎臓や尿管に留まる疾患です。腎臓結石では背中、わき腹や下腹部に鈍痛があらわれます。尿管結石では冷や汗や吐き気をともなうほどの激しい痛みが、背中や腹部にあらわれます。その他、血尿や尿のにごり、残尿感などを引き起こします。

胆石症

脂質の消化を助ける胆汁が固まり、胆のう、胆のう管、総胆管に胆石ができるとみぞおち辺りの痛みが急激に強くなります。右肩や背中に響くような痛みが出るのが特徴で、発熱、吐き気・嘔吐もみられます。また、胆汁の流れが悪くなり、黄疸が起きて顔が黄色くなったり、尿の色が濃くなったりします。中年以降の肥満の人に起こりやすい傾向があります。

狭心症・心筋梗塞

狭心症は、心臓の筋肉に血液を送り込む血管が動脈硬化によって狭くなり、血流が不足して心臓が一時的に酸素欠乏状態に陥る疾患です。呼吸困難、動悸といった発作が起こります。また、血管に血の塊が詰まって血管が完全に閉塞し、血流が途絶える心筋梗塞でも、不整脈による動悸や息切れが起こることが多くあります。どちらの疾患も、胸に痛みが起こり、左肩や背中にまで痛みが広がることもあります。

引用元

https://takeda-kenko.jp/navi/navi.php?key=senakaitami

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